どうも!通販デザイナーのヤマダカイト(@slash_kaito)です。
憧れてデザインの仕事に就いたのに、辛くなって辞めたくなったりしたことってありませんか。僕はあります。
今回は『なぜデザイナーの仕事は辛いのか?』『どうすればキツくなくなるのか?』を考えていきます。
※2020年7月23日、大幅に加筆・修正しました。
デザイナーの仕事がツラいと感じる3つの原因と解決方法
デザインの仕事が辛くなる理由は、
- リソース不足
- 実力不足
- クライアントとの調整不足
の3つに分かれると思います。
順に見ていきましょう。
リソース不足
会社のリソースが足りていない状態です。
3人で1週間必要な仕事なのに、1人で1.5週間でやろうとしてるみたいな。
一時的ならばしょうがないです。制作会社や代理店は、そういうことが起こり得ます。
年間通してその状態ならば、上司や社長に改善を求めましょう。
それに応じる気配もなければ、そこ(その人)はブラックです。スキルとコネクションを身につけたら辞めてもいいと思います。
頑張らなきゃいけない時もある。けど月の残業が100時間超えると結構きつい
2020年7月現在、定額制のデザインサービスや副業・フリーランスデザイナーを斡旋してくれる会社も多くあります。
雑務はアウトソースしてしまうのも、解決策の一つとしてありでしょう。
定額制デザインサービスの一覧はこちらから。
副業・フリーランスを探すならこちら。
実力不足
初心者にありがちなのが「なんとなくいい感じ」というふわっとしたイメージでデザインし始め、こねくり回した結果「コンセプトのない制作物になる」というパターン。
僕もよくやって、無駄に時間かかってました。
このスタンスでデザインをすると、「ビジュアルはなんかそれっぽいけど、まったく伝わらないもの」になります。
「なぜ・なんのために・どうやって」を、しっかり自分の中で噛み砕いてからデザインをするようにしましょう。
「そもそもビジュアルをそれっぽくできない・・・!」ということならば、とにかく優れたデザインを観察したりトレースしてみましょう。
ホワイトスペース・文字詰め・色彩・ジャンプ率…デザインを「魅せる」ためのテクニックはたくさんあります。それが身体に染み込むまで反復すること。
するとデザインを作るための「眼」が鍛えられるのです。
基本的なテクニックについては、こちらで解説しています。
クライアントとの調整不足
(現在22時過ぎ)そろそろ帰るか・・・
スミマセン〜!これ明日の会議で上の承認取りたいんで、明日の朝までに修正してもらってもいいですか〜?宜しくおねがいします!(チャットすぐに離席)
・・・・
これをたまにではなく、頻繁にやられると普通にイラッとしてしますよね(笑)
対処法はひとつ。
「最初の段階でしっかり打ち合わせしておく」です。
スケジュール・修正対応・金額・方向性などなど。。。
この調整作業をしっかりしておくことで、「聞いてなかった」「思ってたのと違う」「明日までに提出してほしい」は、ある程度防げるはず。
しっかり話詰めたのに、それでも無茶言ってきたら料金上乗せすればいいわけですし。
DMU(意思決定者)の状況や考え方を押さえておくことも大事です。
デザインの仕事がツラいと感じた時の考え方
そもそもデザイナーの仕事はきつくて辛いもの
僕はデザイナーになる前の雑誌編集者をしていた頃から、デザイン雑誌をよく読んでいました。
そこに出てくるのは、電通や博報堂、ADKなどの代理店やクリエイティブ・エージェンシー、またはそこから独立したアートディレクターやデザイナーばかり。
誰でも知っているような有名企業の仕事や、キレイなモデルや女優を扱った広告、スタイリッシュなパッケージやロゴなど・・・。
憧れますよね?
そして、そういったキラキラした世界を夢見て飛び込んでみたらアラびっくり。
ぶっちゃけキツイことだらけだし、下積みの時は切り抜き・オペレーター的な作業・文字打ちとかばっかで全然おもしろくないですよね?
作るものも全然興味のないジャンルだったり、クライアントからの要望や上司からの修正が多すぎて、全然思い通りに作れなかったり。
「あー!俺も美大行って電博行ってたら、有名企業とデカい仕事とか面白い仕事ができたのによー!!」みたいな。
もちろん、大きい広告代理店や有名デザイナーの会社に入れば、デカい仕事や面白い仕事に当たりやすくなる可能性は高いのかもしれません。
しかし、だからといって小さい会社でも大きい仕事、面白い仕事ができないわけではありません。
苦難を超えた先に、面白い仕事があると考える
少し昔話をします。
僕のデザイナーとしてのスタートはかなり遅く、27歳の時に社員3名の小さなデザイン制作会社からでした。
ですが、非常にラッキーなことに、運良く入れたその制作会社のクライアントは、大手化粧品会社や大手学習塾、大手製薬会社などなど。
社長がとにかく仕事のできる人でして、代理店から仕事を取ってきてコンサルもして、制作もするというスーパーマン。
その会社で右往左往しながらも切り抜きや版下制作から始まり、徐々にチラシやパンフレット、DM制作などをしていました。そして数年経ち、徐々に一人で仕事を任されるようになってきた頃。
大手学習塾から、新しいブランドの塾ができるので立ち上げから関わって欲しいという依頼が来ました。
結果的に、この仕事がそれまでの人生の中で一番エキサイティングな仕事になりました。
ブランディングから始まり、ネーミング、ロゴ、キャラクター制作、店舗デザイン、看板、サイト、チラシ、ステッカー、自動販売機ラッピングなどなど本当に店舗に関する、全ての制作物に関わりました。
期間も長期にわたり、動く金額も莫大なものだったのでプレッシャーもすごかったですが。
でもそのプレッシャー以上に「コンセプトを作る」「仕組みを作る」「素晴らしいアイデアを共有し、クライアントとブラッシュアップしていく」という作業が、とにかく自分にとって新しい体験でした。
これが僕のデザイナーとしての原体験です。
好き・得意を活かし、自分の武器を見つけるための準備期間と捉える
デザイナーというと「依頼を受けて良いビジュアルのアウトプットを作る」ということにフォーカスされがち。
もちろん良いビジュアルを作るのは当たり前です。
ただ、僕の場合は「戦略性」や「着想」の資質が強いからか「こういった客層に、こういう考えを伝えるために、こういったアウトプットにしましょう」とか「新しい顧客を呼び込むのに、こんな新しいことしてみませんか?」といったことが好きなんですね。
前々から考えていましたが、ストレングスファインダーで自分の資質を見て、改めて実感しました。
多分僕はデザイン思考を使った事業戦略や新規事業創出が向いている、というか好きです。
そしてそれを企画書に落とし込んで、プレゼンテーションするまでの一連の流れも好き。
— ヤマダ カイト@デザイン/ブログ/副業 (@slash_kaito) 2018年1月19日
すぴかあやか(@spicagraph)さんもTwitterで、こんな投稿をしていました。
「いいデザイナー」と「そうでないデザイナー」の何が違うのかずっと考えていて、ひとつは「目の解像度」、もうひとつは「思考の奥行き」があるんじゃないかと思い至った。
どちらも経験値や、見てきたものの数が大きく影響すると思う。これを見分けるのは同業者でもむずかしい部分多いよね。 pic.twitter.com/yE8jYiqxXM
— すぴかあやか/角田綾佳@わかりみ (@spicagraph) 2019年5月13日
デザイナーはいいビジュアルを作るだけが仕事じゃない。
もちろん両方できたほうがいいけど、思考の奥行きも突き詰めれば武器になる。
なので、僕はここを伸ばすようにしています。
得意を伸ばすことで自分にしかできない仕事ができてくる。
すると、人に認められるようになり、新しい仕事が舞い込んでくる。
いいサイクルができるんですね。
『デザイナーとしてのやりがい・生き方を見つける』旅の途中と考える
もしあなたが今、今後のキャリアに悩んでいたら、もう一度自分の心に耳を傾けてみましょう。
そして「今後どういうデザイナーを目指すのか」ということに向き合ってみましょう。
自分が何に向いているのか、何をしていきたいかがわからない状態は、暗闇の中を手探りで進むようなもの。
特にSNSをよく見る方は、他人の価値観に振り回されてしまいがち。
「もっと、いいねを集めたい」
「フォロワーがたくさん欲しい」
他人と比較する人生を歩んでいても、永遠に幸せは訪れません。
上には上がいるので。
もちろんそれをモチベーションに頑張るのはいいことですが、どこかのタイミングで自分だけの人生を見つめ直さないとキツいです。
自分が何をしたいのか?どう生きていきたいのか?を知るには、こちらの3つの本がおすすめ。
それぞれの本について「就活生におすすめ!最強の自己分析本 3選」で解説しています。就活生だけではなく、何歳になっても自己分析は大事。
「好きなことだけして成功する」で有名な株式会社スノーピークの山井社長も、「自分の真北はどっちにあるか」が大事だと言っていました。
真北は絶対的にあなたが目指すべき道です。そして「損得軸ではなく、好きで仕事を選ぶ」とも。
自分が本当にやりたいこと・目指すべき理想の発見は、ある程度の経験と内省が必要になります。
定期的に自己分析していきましょう。
ただ、超絶ブラックなら辞めよう!
とはいえ、以下のようなブラックな環境ならすぐに辞めるべき。
・生きていけるか不安なくらい薄給
・社長や上司が「昭和かよ!」ってくらい激ヅメする
・人間関係が良くない
僕が登録している転職サイトは下記の記事で紹介しています。実際に中途未経験でデザイナーになった時にも使いました。
リンカイ、またはコンカイのまとめ
『なぜデザイナーの仕事は辛いのか?』『どうすればキツくなくなるのか?』について考えてきましたが、参考になりましたでしょうか?
デザインの仕事が辛いと思っている方にとって、何かのヒントになれば幸いです。
簡単にまとめると、
- 駆け出しデザイナーの仕事は辛いことが多い
- でも続けた先には面白い仕事が待っている!かも
- 超絶ブラックじゃない限りは続けてみよう!ブラックなら転職だ!
という感じ。
通販デザイナーのヤマダカイト(@slash_kaito)でした!それではまた。
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