どうも!ヤマダカイト(@slash_kaito)です。
先日お伝えしたとおり、個人事業主になりました。
その際に個人事業主用の名刺を作ったんですが、改めて名刺デザインの重要性と難しさを実感。
そこで今回は、これから名刺を作ろうと思ってる事業主さんや、「名刺のデザインってどうやるんだろう…?」というノンデザイナー・デザイン初心者に向けて、名刺作成のポイント・レイアウト・実例・カンタンに名刺を作れるサービスをご紹介。
これを見れば、名刺作成のことは7割くらい理解できる!はず。
それでは参りましょう!
名刺の必要性と重要性
そもそもですが、名刺とはなんのためにあるのでしょう?
連絡先の交換のため?
でも今はLINEやメールが普及した時代。
「あとでメールしておきます」で詳細な情報が伝えられます。
じゃあ礼儀上の挨拶として?
効率を重視する若い世代から「名刺は無駄だ!」みたいな議論が起こって、名刺撤廃の流れが起きそうですが、それもない。
なぜなら、名刺というのは「アナタを思い出すための記憶装置」だからです。
例としてこんなケースが考えられます。
「あっアレが必要だな」
「でも時間もないし予算もあまりないわよ・・・?」
「そうだ!あの人にお願いしよう!名刺どこだったっけ?あったあった!」
そして名刺を見ながら、「あんなことやこんなことを話したな…」とか「こんな印象の人だったな…」とか思い出すのです。
「良くしてもらった」
「丁寧に説明してくれた」
その時は成約や取引に至らなくても、のちのち必要になり連絡を取りたい時に効果を発揮します。
このように、仕事を受注していくにはサラリーマン・フリーランサー・副業者に関わらず、名刺は必須のものです。
またフリーランスのデザイナーにとっては「クライアントが一番初めに触れる、あなたの制作物」。
「名刺作ってません」は非常にもったいないです。
特に名刺は91×55の限られた世界の中に、文字を中心とした情報を入れるデザイン。
デザイナーの基礎スキルにして、非常に奥の深い「フォント」を扱うものです。
技術の差が顕著に表れるものなので、アピールするには絶好のチャンスです。
名刺デザインのポイントはアナタの価値を理解してもらい、取引につなげること
では、どのように名刺をデザインすれば良いのでしょう。
入れる情報、フォント、サイズなど色々デザインすべき要素はありますが、大事なのは「あなたがどんな価値を提供できるか」です。
例えばデザイナーであれば、どんなものにデザインできるのか。
一緒に働いている人でも、それぞれの得意分野とかを完璧に把握してはいないですよね。それくらいデザインは幅が広い。
DTPだけ?WEBも?UIは?LPとかは?
さらに突っ込んで、どんな商品の?どんな雰囲気のものが得意か。
デザインのトンマナも色々あります。カッチリしたコーポレート寄りのデザインが得意なのか、化粧品ブランドのようなお洒落な雰囲気のものが得意なのか、通販のように売りの強いデザインが得意なのか。
そういったことまで名刺に落とし込めるとベスト。
「あなたが相手に与える価値を」示しましょう。
自分が与える価値についての話は、DeNAやライブドアでデザインとビジネスの掛け合わせを実践してきた、Onedot株式会社のCCOとデザイン会社Basecampの代表でもある坪田朋さんのnoteに詳しくあります。
こちらもあわせてどうぞ。
名刺デザインのレイアウトについて
では、より実践的にレイアウトについて考えていきます。
レイアウトと一口に言っても色々な要素がありますが、僕はこの5つが一番大切だと思っています。
それが「整列・余白・ジャンプ率・字詰め」です。
それぞれ見ていきましょう。
整列
デザインは整列から始まる、といっても過言ではありません。
最終的にあえて崩すこともはありますが、基本は整列です。
なぜか。
それは、読む人が読みやすいから。
デザインは自分のためでもなければ、上司のためにするのでも、クライアントのためにするのでもありません。
「そのデザインを見る人のために」するのです。
いわゆる「お・も・て・な・し」です。クリステルです。
余白
「けっきょく、よはく」なんて本が出ているくらい、余白は大事。
ホワイトスペースと呼ばれたりもしますが、このホワイトスペース思い切って作っちゃいましょう。
デザイン初心者の頃は余白があるとつい埋めたくなったりしますが、これをコントロールできてようやく中級者。
ぽっかり空いたスペースにポツンと文字があると、人は「とても大事なことが書かれている!」と認識するんですね。
逆に余白もなしに、パツンパツンに文字が入っていると重要性の低いものだと認識してしまう。
人間の脳って面白いですね。
だからよくクライアントさんから「もっと目立たせたいから、もっと大きく!」なんて注文がありますが、大きくすることでホワイトスペースがなくなり、逆に目立たなくなることもあり得るのです。
その当たりはご注意を。
ジャンプ率
でもやっぱり大事な情報は文字を大きくしましょう、というのがこちら。
名刺の目的として名前を知ってもらうことが一番なので、名前の文字サイズを大きくしています。
逆に、その他の情報を小さめに配置。
この大きい文字サイズと小さい文字サイズの差が、ジャンプ率と言われるものです。
字詰め
文字と文字の間に変な余白がないか?
逆に詰まりすぎてはいないか?
全体的に文字の間隔が空き過ぎてないか?
などをチェックし、場合によってはカーニング(文字間隔の調整)しましょう。
「Illustratorの場合」
Option+→で文字間隔を空ける
Option+←で文字間隔を詰める
「どれくらいの間隔が正解なんや!わからんぞ!」
そうですよね。僕も正解はわかりません。字詰めの間隔は人それぞれですから。
ただ、なんとなく違和感があったらそれは不正解なんだと思います。
そんな間隔を感覚的にトレーニングできるのがこちら。
文字をマウスドラッグで動かし、最適な文字間隔に調整するゲーム。
ここらへんかな、というところで右下のCompareを押します。
すると、添削と点数が表示される仕組み。
78点…!
まだまだです…。
やってるうちに字詰めの感覚が備わってくるはず。お試しあれ。
トンマナ
最後がトンマナです。
一言で言うと「らしさ」。
サラリーマンが明朝体で書かれた、キッチリカッチリイメージの名刺を持っているのに違和感はありません。
でも、例えばパンクロッカーが同じデザインの名刺を持っていたら…?
違和感半端ないですよね。(そもそも名前が阿良々木暦なのはさておき)
パンクロッカーの名刺を作るなら、カラーは黒とか赤でドクロ・バラ・トゲ・鉄みたいなあしらいが欲しい。
文字も刺々しいものか、極太のゴシック体かな…とか。
このように、デザインのトンマナを意識することで「らしい」デザインを作ることができるのです。
トンマナについてはこの本が詳しいです。
僕はこれ一冊で完全にトンマナをマスターしました。トンマナスターです。
言い過ぎました。でもそれくらいわかり易いのでオススメ。
名刺デザインの実例
お次は実例を見ていきましょう。
こちらが僕の作った名刺。
個人事業主になって初めての制作物です。ワーイ\(^o^)/
とは言っても構想30分、実作業30分の計1時間の制作時間でしたが(笑)
事業理念も何もない、とにかく「何か困ってたらお手伝いしますよ!」レベルの事業主のため、とにかく相手に「なんか青緑のリンゴの….」くらいでもいいので印象に残したかった、という意図です。
このリンゴのロゴや、カラーリングも様々な意図があるのですが、それはまた別の機会に。
あと裏面には先述の「提供できる価値」を記しました。
普通のデザインも一応しますが、僕よりかっこよくてオシャレで美しいデザインを作り上げる人はごまんといます。
僕自身の「価値」言い換えるなら「強み」は、「ビジネスやマーケティングのフレームワークを理解した上で、目標達成を叶えるデザインができること」です。
………
でも今見たら、そこまで記せてないかも(笑)
ちょっと今後改修するかもしれません。
名刺デザインの作成依頼ができるサービス
さて、ここまで名刺の作り方を見てきましたが、そもそも
「自分でデザインする自信がない!時間がない!面倒くさい!」
という方もいますよね。
そんなあなたにオススメなのが、名刺作成を依頼できるクラウドサービス。
コンペ形式にすればたくさんの提案が上がってくるので「色々なデザインパターンから選びたい」という方にもオススメです。
たくさん提案をもらうコツは、
「まわりの依頼者より、ちょっと高めの値段設定にする」
「採用者以外にも参加賞が入るようにする」
「依頼内容をめっちゃ具体的に詳しく説明する」
の3つ。
高めの値段設定は当然ですよね。
あと、ランサーズなどでは「提案してくれたけど残念ながら採用にいたらなかった」という方にも参加賞として幾らかもらえるシステムがあります。
これを設定しておくことで、「コンペ形式で提案多いけど選ばれなくても、報酬もらえるかも!」と提案が増えます。
あと、依頼内容というか自分の情報や希望を詳細に書いておくのも大事。
相手は見ず知らず、しかも顔も合わせてない相手なので。
足りない情報は、文字情報で補うしかありません。情報が詳しければ詳しいほど、制作者側からしてみたら造りやすくなるのです。
クラウドサービスは以下の3つが代表的です。
ランサーズ
クラウドワークス
ココナラ
それぞれの違いについてはこちらからどうぞ!
ノンデザイナーでも簡単に名刺デザインができる神ツール
でも、クラウドソーシングで依頼するとなると通常の依頼よりも安いとはいえ、時間もお金もそれなりにかかります。
「とりあえず自分で安く、早く作りたい」
「デザインソフトは持ってないけど、センスには自信がある」
そんな方には、簡単に名刺のデザインができるこちらのサービスがおすすめ。
・whoo
デザインソフト不要で、オンライン上で名刺の作成ができます。
もうサイトから既にオシャレな香りが漂ってきます….!
デザイナー泣かせ。
テンプレートが、まーオシャレ。
詳しく見ていきましょう。
オシャレな名刺をスマホから簡単作成!カスタムデザイン名刺whoo(フー)
whooはカスタム名刺が作れるサービス。
サイズ(日本式・正方形・ミニ)や職業(ビジネス・クリエイター・エグゼクティブなど)や雰囲気(カジュアル・フォーマル・モダン・キュートなど)などから自分の好みのデザインを選んで、カンタンに編集できます。
文字の入れ替えや編集も直感的にできます。
日本語フォントはゴシックMB101ファミリーと中ゴが選択可能。
厚みがあってサイドにカラーが入ったタイプも。これオシャレだなー
価格は20枚3550円(税別)から。
デザイン編集だけなら無料でできるので、まずは試しに、好みのデザインに自分の名前を入れてみてはいかがでしょうか。
Canva
Canvaは上記のwhooと同じくカンタンに名刺デザインが編集できるサービス。
whooとの違いは、名刺だけじゃなくいろいろなデザインのフォーマットが揃っていること。
例えば、チラシ・ポスター・名刺・商品券などの紙媒体から、インスタ・Twitter・Facebookの投稿画像やインフォグラフィック、CDのジャケットまで、ありとあらゆる媒体用のデザインがあります。
色の透明度を変更したり自由にサイズやレイアウトをいじれたりと、できることが多い分whooよりも使い方が難しいかもしれません。
個人使用なら完全無料なので、まずはお試しあれ。(Pro版有料・無料期間あり)
とはいえ、自分のことを自分で説明するのは難しいから
とはいえ「あなたの価値」を、あなた自身が客観的に判断するのは非常に難しいと思います。
自分にとっては当然のことだって、人から見たらスゴイ特技になるのですから。
違うフィールドに移ればなおさら。
例えばですが…。
クラウドソーシングサービスなどで、イラストの単価ってめっさ安いですよね。
それは、「イラストを売りたい人が横一列に並んでいて、依頼する側からしてみたら違いがわからない」ために価格競争が起きてしまうから。
だから単価を上げるには、「ネットの世界ではなく、ローカルで需要の高そうなフィールドに行く」「医療系専門のイラストのみ」など、戦うフィールドを変えてあげればいいんです。
そういうのって自分だけでするよりも、客観視できる人がいるほうがアイデアも湧きますよね。
もちろん、それもデザイナーの仕事。
自分の価値をデザイナーに再発見してもらいましょう。
もちろん、リンカイ-デザインでも名刺のご依頼を受け付けております。
ご相談は無料ですので、まずは下記項目をご記入の上お問い合わせください。
・会社名
・ご担当者様名
・お電話番号
・メールアドレス
・ご依頼の制作物
・納期(決まっていれば)
・ご予算(決まっていれば・印刷費別)
リンカイ、またはコンカイのまとめ
今回は名刺についてのお話でした。
まだ持ってないというという方はもちろん、そろそろリニューアルしたいな…という人のお役に立てば幸いです。
勉強会やセミナーなどに行くと、人の名刺をマジマジと見てしまいますが(笑)
やっぱりデザイナーさんの名刺は、みんなコダワリを感じます。
コダワリの名刺ができたら、ぜひメッセージなどでお知らせください!そして実例としてご紹介させてください(笑)
それではまた!
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