先日、Facebook上で「グラフィックデザインしかできないんですが、webデザインもできたほうがいいですか?」という質問をいただきました。
その時は「できたほうが仕事の幅も広がるし、まとめて受注できるんで、いいかもですね!」と答えたんです。
でも厳密に言うと、もっと深い理由があるなぁと思ったので改めて書きます。
グラフィックデザイナーもwebデザインができた方がいいと思う、3つの理由
僕が個人的に思う、webデザインできたほうがいいと思う理由です。
今後、紙媒体の需要が減るから
様々なところで、紙媒体がなくなると言われていますが、紙媒体自体がなくなることは恐らくないと思います。
今よりも数も需要も減りますが、なんらかの形で残っていくことでしょう。
アナログなものに惹かれる若い層もいますし。
ですが、数も需要も減ると仕事として成立することは難しくなってきます。
そうなった時どうするか。
それを今から考えておかなければなりません。
現に大手印刷会社である凸版印刷や大日本印刷でも、デジタル分野での事業にシフトしつつあります。
応用の幅が広がるから
そうなった時に、インターネットという新しい媒体に移行した経験があるとないのでは大きく違います。
紙媒体で使う表現方法だけにとらわれていると、幅が狭まるというか。
グラフィックもwebもフォーマットが異なるだけで、基本的な概念は同じということに気づくと相互作用で両方伸びると思います。
変化に強くなるから
今は宣伝・エンタメなどの情報産業はwebがメインのフォーマットになりました。
しかし、今後20年・30年でどのような変化が起こるかは誰にもわかりません。
全く違う技術が開発されているかもしれません。
思いつきやすいとこであれば、パソコンもスマホも手のひらをかざすと投影されるようになる、とか。
脳内でイメージすればそれが映像になって網膜に投影される、とか。
もしかしたらインターフェースも自分で自由に変えられるかもしれません。
そうなるとUI・UXデザイナーさえも必要なくなって、まったく別の需要が出てくるかも。
そうやって新しい技術や未来を想像したり、変化に対応することで、生き抜く力が身につくと思うのです。
僕がwebデザインを始めたきっかけ
僕自身はグラフィックをずっとやるつもりでいましたが、会社を移ったことでやらざるをえなくなりました。
もともとは紙媒体をメインに作る制作会社に勤めていましたが、とあるきっかけでインハウスのデザイナーに。
入社前は商品のCRMや同梱物をやるつもりでしたが、やはりLPやサイト制作もしなければならず。
初めはidとclassの違いもわかりませんでしたが、わからない→自分で調べる→身につくというサイクルのおかげで業務上困ることは、ほぼなくなりました。
まずはバナーから試しに作ってみよう!
webデザインといっても、そのジャンルは様々。
- フロントエンドも含めたサイト制作
- PHPの知識も必要になるWordPressでの制作
- HTML・CSSの知識がさほど必要ではない、画像メインのランディングページ
- バナー制作
などなど。
個人的には、まずバナー制作から始めてみることをオススメします。
その理由は2つ。
RGBでの制作に慣れるため
ただ単にCMYKがRGBに変わるだけじゃん、と思ったら大間違いですよ!昔の自分!
詳しくは他のサイトさんにあるのでググっていただくとして、CMYKとRGBでは使える色がかなり変わります。
普段からRGBでトーンカーブいじって、その後CMYKで結合・変換している人は大丈夫だと思いますが、そうでない人は思ったような色味を作るのに苦労するかもしれません。
ベクターとピクセルの違いに慣れるため
inDesignやIllustratorに慣れた人にとっては、印刷用のデータを作るのとweb用の画像を書き出すのとでは、ファイルの作成手順から異なってきます。
詳しくは以前の記事で。
コーディングに慣れればグラフィックデザイナーのほうが強い!部分もある。
前述の通り、webデザイナーといってもその範囲は多岐に渡ります。
僕の業務領域はバナー、LP、サイト制作なのでスキルの幅は狭いです。
HTML・CSS・jquery・bootstrapと、ちょっとワードプレスをさわるくらいのPHPの知識のみ。
UIデザイン専門の人たちからすると少し話が異なってきますが、僕の業務内のことで言えばメリットもあります。
グラフィックあがりのwebデザイナーのメリット
余白のコントロールが得意
僕の場合はディレクションも含めたグラフィックデザインをやっていたおかげでしょうか。
限られたスペースの中に、情報を取捨選択して配置することが得意です。
webデザイナーにとって空間は無限です。
ダイナミックな表現をしたければ、画面全てに写真を置くこともできます。
また高級感のあるデザインをしたければ、思う存分余白を取ることもできます。
アップルのサイトなんかは、いい例ですね。
しかし、多くのグラフィックデザイナーにとっては、そんなデザインは夢物語です。
どんなにデザイナー側が写真をメインにした1行コピーのポスターを作りたくても、クライアントがそれを許しません。
(本当は提案次第で、それも可能なのですが。それはまた別の機会で)
そんな訳で、グラフィックデザイナーは少ない余白でも最大限のデザインをすることに長けています。
他の媒体にも展開できる
また上記でもありますが、webだけでなくグラフィックもできたほうが展開性という意味で有利です。
例えば某S部園遊園地から季節キャンペーンのサイト制作を依頼されたとします。
その際、2パターンの進め方があります。
- A.サイトのワイヤーフレームを提出して「こんな感じで行きます〜」と言って、もらった素材で制作する。
- B.その季節の他の競合を調べ、効果的なキャンペーの打ち方まで提案する。必要であれば、webだけでなく、電車内広告やロゴ、リアルのキャンペーンイベントも含めてワンストップの提案をする。
当然Bの方がクライアントに信頼されて、末長いお付き合いになりそうですね。
まあ代理店経由だったりすると、こんなことは難しいかもしれませんが。。。
しかしグラフィックの知識があれば、キャンペーン自体を俯瞰した目線で見ることができます。
グラフィックあがりのwebデザイナーのデメリットは、プログラミングに弱い
逆にデメリットでいうと、JavaScriptやPHPなどのプログラミングに弱いということでしょうか。
もちろん、しっかり勉強されて強い人もいるでしょうが。
イメージで言うとグラフィックデザイナーはプログラミングに弱い人が多い気がします。僕を含め。
three.jsやCreateJSを使った、グリングリンに動くサイトに憧れます….。
僕の学習課題はまさにそれです。三角関数とか必要らしいけど覚えてないっす・・・
webデザインを学ぶなら、スクールが近道
もちろん本や学習サイトで覚えてもいいのですが、やっぱり半強制的に学ばないといけないプログラミングスクールがオススメです。
スクールをオススメする理由
僕は以前、宣伝会議主催の「アートディレクター養成講座」に約1年間通っていました。
講義は平日夜。
絶対に仕事を押せない状況になることで、タイムマネジメントの訓練にもなりました。
僕のタスク管理はその頃身につけたもので、今でも大いに役立っています。
また、自分と似たような境遇の人や近いスキルを持った人が多くいるので刺激になります。
僕がアートディレクター養成講座に通っている時は、20代前半から60代くらいの人まで様々でした。
会社の社長から大手代理店のクリエイターや僕のような小さな会社のデザイナーまで色々でしたが、全員が本気で学びに来てる人たちだったので、とてもいい刺激を受けたのを覚えています。
Webデザイン学習はWebCampPro
社会人の方が働きながらスクールに通うとなると、かなりハードな毎日になることが予想されます。
仕事と勉強で板挟みになりながら、「このまま続けて大丈夫かな?」「勉強方法間違ってないかな?」などの悩みがついてくる・・・。
そんな中、マンツーマンで学習をサポートしてくれる人がいると心強いですよね。
webスキルのパーソナルジム「WebCampPro」なら、プログラミングのスペシャリストによる「コーチング」で、スキルの習得まで徹底的に指導してくれます。
しかも毎日11時〜22時まで、教室の利用は自由。
平日は仕事終わりに2~3時間、土日は朝から晩までみっちり、といった使い方が可能です。
しかもwebデザインに必須のHTML・CSSはもちろん、最近人気のwebアプリケーション開発言語、RubyやRuby on Railsも習得可能。
RubyやRuby on Railsが使えるようになれば、副業案件も多くあるので大幅な収入アップになります。
副業案件はから「現役デザイナーが使っている副業・複業におすすめのサービス」でチェック!
1ヶ月ラブホ生活など、斬新な企画でTwitterでも人気の@ShunInanumaさんも卒業生でした!
無料説明会も実施中。
しかも今なら冬限定のキャンペーン中で、説明会当日に申し込みすれば最大13,900円分のAmazonギフト券が当たるそうです。
さらに!説明会に満足できなければ、Amazonギフト券1000円分プレゼントという太っ腹ぷり。
ご興味のある方はお早めに。
本日のまとめ
これからグラフィックデザイナーを目指そう!という若い人は少ないかもしれませんが、必ずしも衰退していく職業ではないと思っています。
それはCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)という肩書が、スタートアップに増え始めていることからもわかります。
様々なプラットフォームにデザインした経験は必ずどこかで活かされるでしょう。
そういった意味でも、広く深く、様々なものに興味をもつ事が大切だと思います。
ずっと学びは続くし、続けなければならないのだから。
というのを、feedlyアプリのスプラッシュ「never stop learning」を見て思った、クリスマスの朝。
— ヤマダ カイト@デザイン/ブログ/副業 (@slash_kaito) 2017年12月25日
そんな感じです。それではまた!
コメント