D2Cブランドマネージャーのヤマダカイト(@slash_kaito)です。
通販デザイナーを10年、ブランドマネージャーを2年してきた経験からお伝えします。
今回は単品リピート通販におすすめのECカートを5つご紹介していきます。
- EC/D2Cの事業を新しく始めたい
- 単品リピート通販をやっているが、更に成長させていきたい
という代表の方や事業責任者が役立つ内容となっています。
単品リピート通販とは?
【単品通販】とは、1つの商品(または1ジャンルの商品)を取り扱う通信販売のこと。
例えばダイエットサプリを販売している事業ならその商品だけ(またはサプリだけ、健康食品だけ)といった具合です。
そこから派生した【単品リピート通販】とは、単品商品をリピートさせて収益を伸ばす事業のこと。
要は、その都度購入してもらうのではなく一定期間で自動的にお届けする【定期購入】を軸としたビジネスモデルのことを言います。
メリットとしては、その都度購入してもらうよりも収益の見通しを立てやすく、取り扱い商品が少なくても事業が成り立つので、スタートアップや他業者からの参入がしやすくD2C(卸などの中間業者を挟まず、消費者に直接販売するビジネスモデル)と相性がいいです。
単品リピート通販におすすめのECカートの特徴
単品リピート通販は、単一商品を定期購入で続けてもらうための工夫と、その機能を持ったECカートが必須です。
最初は月額無料のECカートで始めたい!
ECやるなら楽天やAmazonでしょ!
というのも間違いではないですが、通常のECカートやamazonなどのモールだと単品通販で収益を上げるのは難しいでしょう。
具体的には、
- ページ一枚でその商品の詳細を説明するLP(ランディングページ)
- LP内に埋め込む購入フォーム
- 広告コードの発行
- 多彩な決済手段
- 売上、広告などの各種KPIの集計・分析
- 定期購入管理
- CRM
- 物流との連携
などの機能が必要です。
大事なのは「自社の商品をどう売り、どう収益を上げていきたいか」によって、選ぶカートを検討することです。
例えば、「単一商品をゴリゴリ売っていく」ということであれば
入口商品を作って他のアイテムも合わせ買いしてもらい、全体でLTVを合わせよう。そのためにはカート内・サンクスページでのクロスセル機能が必須だ!
とか
長く使ってもらうことで商品の特徴やブランドの思いを伝えていかないといけない。
そのためにはステップメールや同梱設定が細かくできる機能が必要ね。
といった具合です。
自分たちのブランドをどうやって届けていくか、を考えれば自ずとカートに求める機能がわかるはずです。
使い始めるとUIも大事だな、と思うけどそれを基準に選ぶ必要はないです。
使っているうちに結局慣れるし(笑)
単品リピート通販におすすめのECカート5選
ECカートも数多くあるため、何から比較検討したらいいかわからないという方も多いハズ。
そこで、フルスクラッチのカートから最新カートまで複数のD2Cブランドに関わって早10年の、わたくしヤマダカイト(@slash_kaito)が厳選する「単品リピート通販におすすめのECカート」を5つご紹介します。
リピストX(クロス)
月額料金:39,800円~
初期費用:69,800円~
リピストXは定期購入設定の自由度が魅力。
例えば、複数商品から一定の商品数を選んで購入できる「よりどり販売機能」や、定期購入と単品購入を同時に処理できる他、異なる商品を異なる周期でお届けする頒布会設定が可能です。
そのため、最近多く見られる「定期初回トライアルサイズ→2回目本品(14日後)→3回目本品(以後30日周期)」といった販売方法ができ、低CPAでの新規獲得が可能になります。
また、旧リピストでは数に制限のあったLP数・広告コードなども無制限で使用可能。
チャットボットやカート内/サンクス内アップセル・クロスセル機能もあり、CPAの抑制/LTVの向上が可能です。
個人的に、もっとも触れる時間が多いカートです。
集計機能がとても優秀。
定期商品マスタも「定期初回はA商品だけ、2回目はBとC商品で」みたいに
かなり細かく設定できるのがナイス。
詳しくはこちらの記事で。
ecforce
月額料金:49,800円~
初期費用:148,000円~
以前はなかやまきんに君氏、最近では出川哲朗氏のCMを放送中のecforceは、有名な通販企業も多く使用しているためご存知の方も多いかもしれません。
D2Cに特化したカートで、定期購入・離脱防止ポップアップ・ABテスト・クーポン配信・アトリビューション分析をはじめとする高度な分析機能でLP制作などが可能です。
また、自社チャットボットやカート/サンクスでのアップセル・クロスセル機能もあるほか、パーソナライズデータ活用、ステップメールなど充実したオプションが用意されています。
機能は豊富ですがそのほとんどにオプション料金がかかるほか、顧客一件ごとのトランザクション費用が発生するので、それをふまえたオファー設計にする必要があります。
固定費はかなり上がるけど、やりたい施策やオートメーション化はほとんどできる。
資金調達などをしてJカーブの成長を目指すスタートアップや、
利益率の高い商材を扱っている企業にピッタリ。
詳しくはこちらの記事で。
たまごリピート魂
月額料金:49,800円~
初期費用:69,800円~
たまごリピートは、2008年から稼働しているECカートのサービス。以前はECカートのスタンダード的な立ち位置だったのですが、新機能の追加や時代の変遷によってUIが使いづらいものに。
そこで新しく開発されたのがたまごリピート魂です。
旧たまごリピートを使っている事業者も、過去のデータを読み込むことでたまごリピート魂の新機能を利用できます。
サイトに「マニアックすぎて使い手を選ぶ」と記載されている通り、
・外部システムとの連携を自動化できるAPI機能
・返品処理などの運用を自動化するRPA機能
・基本機能だけでは対応できない細かい集計が可能なゴッドハンド
といった様々な機能を搭載しています。
業界内でのポジションを考えると、
ecforce・リピストへのスイッチが増えている危機感もありそう。
旧たまごリピートは、とにかくUIが古臭く使いにくかったので、
そこが解消されただけでも神アプデです。
サブスクストア
月額費用:49,800円~
初期費用:69,800円~
たまごリピートと同じテモナ社が運営しているのがサブスクストア。たまごリピートよりもUIが洗練されていて使いやすいのが特徴。
月間メール配信数やLP一体型フォームはプランに応じて数に制限があり、規定数以上は有料になります。
アップセル・クロスセルや頒布会なども細かく設定可能で、直感的に使いやすいUIになっています。
ただ集計機能が少し弱く、細かく分析しようとすると買い切りのオプションとなるので、うちでのこづちなどのツールを併用するのがベターでしょう。
サブスクストアもかなり使い込んだカート。
コロナ禍では電話のカスタマーサポートが休止していたので、
メールでの問い合わせが不便でした。(現在は電話受付対応しています。)
W2 Repert(旧リピートPLUS)
月額費用:調査中
初期費用:調査中
W2 RepeatはリピートPLUSの進化版。
他のカート同様、フォーム一体型LPの作成・サンクスページでのアップセル・ステップメール・SNSやLINEの配信などリピート通販に必須の機能を搭載。
その他、確認画面スキップ・離脱防止ポップアップ・かご落ち通知など、CVRを高める機能も充実しています。
W2 Repeatになってからは使っていないのですが、
旧リピートPLUSの時代は、かなり独特のUIで
デザイナー泣かせなカートでした。
単品リピート通販おすすめECカートのまとめ
今回は、単品リピート通販におすすめのECカートを5つ紹介しました。
どういう方向性で事業をやっていくか、というのがまだ棚卸しできていない場合も、とりあえず気になるものから資料請求してみるのがおすすめです。
カートごとの機能や、営業担当からの説明を受ける中で進むべき方向性が見えてくることもあるので。
旧Twitter(@slash_kaito)でもEC、D2C、CRMなどに関する情報を呟いています。ぜひフォローよろしくお願いします。
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