どうも!ヤマダカイト(@slash_kaito)です。
メーカーのデザイナーとして勤務している中で、制作会社にいた時よりも売上について考える時間が増えました。そして、ブログを運営していく中でも、物を売ることの難しさに直面しています。
「どんなきっかけで人は購買行動をするのか」「何が決め手になるのか」
その答えは人それぞれかもしれません。ですが、ヒントがこの本に書いてありました。
きたきた。 pic.twitter.com/Y38KSTgHpw
— ヤマダ カイト@デザイン/ブログ/副業 (@slash_kaito) 2018年1月12日
今回は、行動経済学マンガ「ヘンテコノミクス」の話。
営業マンやマーケターはもちろんデザイナーにも!ビジネスに役立つ行動経済学
行動経済学は「買い物やギャンブル、投資をする時の人間の心理を分析する学問」のこと。人間は感情で動く生き物であり、時に非合理的な行動を選択してしまうものなんだそう。経済学では説明できない、これらの行動は心理学によって分析できるのです。
昨年10月、行動経済学の権威として知られるシカゴ大学のリチャード・セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞したことがニュースになりました。
\本日、授賞式!セイラー教授/
ノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授ですが、そもそも「行動経済学」とはなんぞや?という方はこちらの記事がおススメです。弊社刊行の『セイラー教授の行動経済学入門』もよろしくおねがいします!https://t.co/HAMpF4mibp— ダイヤモンド社 (@diamond_sha_pr) 2017年12月10日
改めて行動経済学が注目を浴びる中で、「経済学なんて全然わからんし!」という僕のような人間のために刊行された(大変ありがたい)のが、こちらの「ヘンテコノミクス」です。
雑誌BRUTUSで連載されていたんですね。最近全然読んでなかったので知りませんでした。
行動経済学を学び消費者の行動を知ることで、営業マンは「最後のひと押しクロージングトーク」に使えたり、マーケターは「ヒット商品を作るための販売戦略」に使えると思います。
デザイナーにとっては「売れるランディングページ」や「クリックされるバナー」「なぜか印象に残るポスター」などを作る時に役立ちそうです。
まるでサザエさんの日常!身近なストーリーで行動経済学を解説
内容はというと、アンダーマイニング効果や極端回避性などといったド素人の僕には「?」な心理学・経済学用語を、具体的なストーリーのマンガでめっちゃ分かりやすく解説しています。

例えばこれは、ネガティブな情報をポジティブな言い方を変えることで異なる印象を与える「フレーミング効果」を解説したもの。
「従来の90%の油分を使用したポテトチップス!」よりも「従来のものより油分を10%カット!」のほうが購買意欲が湧きますよね。言ってる内容はどちらも同じなのに。
似たようなもので「有効成分1g配合!」よりも「有効成分1,000mg配合!」のほうが効きそうな気がしてしまいます。数字のマジックですね。
他にも「なぜイチローは国民栄誉賞を辞退したのか(アンダーマイニング効果)」や「なぜ同じ24℃でも、夏は涼しく、冬は暖かく感じるのか(参照点依存性)」などの23個のキーワードが、それぞれマンガで描かれています。
勉強にもなるし、マンガとして普通に読んでも面白かったです。
絵柄は親しみやすい藤子不二雄先生風
絵柄が赤塚・藤子タッチなのがナイスですね〜!ドラえもんを読んでるような気分になります。
っていうかこれとか、

完全に藤子不二雄先生の絵柄だし、
これとか

これとか

これとか

様々な漫画家さんへのオマージュを感じます・・・!愛ですね。
作画は高橋秀明さんという電通のクリエイティブディレクター。ユニクロ・キシリッシュ・キリン氷結など数々の広告キャンペーンを担当し、ACC賞・朝日広告賞などを受賞したスゴい人。
なんとマンガを描くのは初めてなんだとか。それでこのクオリティ・・・脱帽です。
本日のまとめ
単純にストーリーとしてめっちゃ面白いです。
「行動経済学知ってるよ!」という方も「少し聞いたことがあるけど・・・」という方もぜひ一度ご覧になってみてください。
巻末の言葉がとても良かったので、そちらを引用させて本日のまとめとさせていただきます。
人は、なぜそれを買うのか。
安いから、買うのか。
そんなまっとうな理由だけで、人は行動しない。
そこには、より人間的で、深い原理が横たわっている。
この本には、その原理が描かれている。
漫画という娯楽の形を借りながら。
引用:「ヘンテコノミクス」巻末より
それではまた。